青森県における男女共同参画社会の実現を目指して活動する特定非営利活動法人です。

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   会報 第44号  2022年 3月      無断転載および印刷はご遠慮ください
                                 
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国際女性の日に寄せて

理事長 山谷 文子

今年も3月8日の「国際女性の日」には、世界の多くの国々で記念行事が行われました。「国際女性の日」は20世紀初頭に北米とヨーロッパ全域で現れた労働運動(注1)に端を発し、国連が国際婦人年の1975年に3月8日を「国際女性の日」と記念することを始めました。
1995年に189カ国の政府が署名した歴史的ロードマップ「北京宣言および行動綱領」は、一人ひとりの女性と女児が、政治に参加すること、教育を受けること、所得を稼ぐこと、暴力と差別のない社会に暮らすことなどを、自らが選択できる世界というビジョンを描きました。
 そして現在の日本はどうなったでしょうか?
 世界経済フォーラムが毎年公表する男女格差を図る国際比較データ「ジェンダーギャップ指数」ランキングでは日本は継続的に低いランクにあり、2021年は総合ランキング156カ国中120位。識字率や初等教育就学率は上位ですが、国会議員の女性比率(140位)と管理職に女性が占める比率(139位)が際立って低くなっています。女性が公的な立場・責任ある役割を担っていないことが浮かび上がります。
一方で男性が私的な家庭での活躍の低さが問題となっています。2021年の経済協力開発機構(OECD)加盟34カ国中の無償労働(火事・育児・介護など収入に結びつかない労働)はどの国も女性が男性より長いのですが、日本の男性は1日わずか41分で、データのある30カ国中最小で、上位のデンマークやオーストラリアの4分の一となっています。しかも日本の男性の有償労働時間は先進国の中でも非常に長いことから、日本はいまだに「男(父親)は仕事、女(母親)は家事育児」という性別役割分担の社会だといえます。
 う~~ん、個人的には、日本はだいぶ変わってきたように思っていましたが、現実の数字に打ちのめされてしまいます・・・・
 まだまだ頑張らねば!!という、思いを強くした一日でした。

  注1:1909年2月28日に米国で初めて「全米女性の日」の記念行事が行われました。1910年に社会主義インターナショナルはコペンハーゲンで会合を開き、女性の権利を求める運動に敬意を表し、女性の普通選挙に対する支援を盛り上げるため、国際的な性格を有する「女性の日」を制定しました。 

ミモザの花:イタリアでは3月8日は「ミモザの日」と呼ばれ、親しまれています。1944年、イタリアで女性組合が発足され、1945年以降ミモザは国際女性の日シンボルとして使われるようになりました。

「住み慣れた平内町で、この我が家で、おひとりさまでも、認知症でも 幸せな最期を迎える方法はあるのだろうか?」を学ぶに至るまで
研究所副理事長・平内町虹の会会長 須藤千和子

令和3年10月30日(土)青森市のNPO法人主催で上野千鶴子オンライン講演会「在宅ひとり死のススメ」が開催された。
視聴に至った経緯
 研究所の田中理事より上記講演会の紹介があり、虹の会などの仲間と視聴したいと考えたが私自身オンライン経験が少ないため、平内町役場総務課の男女共同参画担当者に相談した。令和3年度から男女共同参画担当で勉強中との担当者は土曜日にもかかわらず自分も参加するという形で快諾し、勤労青少年ホームでのオンライン視聴をセットしてくださった。感謝の気持ちで一杯だった。
集まった年齢層
 当日は町の文化祭・産業まつり等他の事業とかち合ったこともあり、参加者は12名であった。全員が70代で、およそ半数が夫を見送った方々であった。上野先生の話術・その内容に引き付けられ、概ね集中して視聴し・理解している様子であった。
感想は聞かないで即解散
 オンライン講演会後「はい、今日はこれで解散します、後日、今日のテーマに関連した勉強会をしますから感想などしっかり温めておいてくださいね。ご参加ありがとうございました」と終了した。 参加の役場担当者には「私は『いいお話を聞いた』とか『人材や環境など何もかも揃っている都会だからできるよね』とかいう感想は聞きたくないし、それでは勿体ない。上野先生のお話がこの平内町で可能かどうかを学びたいから、今日の参加者をもう一度集めるつもりです。」と伝えた。
役場出前講座について介護福祉課に開催を要望
 令和3年11月1日、アポも取らずに役場介護福祉課に出かけ、課長に一昨日のことを伝え、平内町の実情について町の無料の「ふれあい出前講座」でご指導いただきたいと申し出た。課長からは「これまでの出前講座とは違って知りたい内容が広範囲にわたり、導入部分も難しい。」など実践にあたっての難しさがだされたが、ベテランの保健師、比較的若い社会福祉士が講師と決まった。
 学習会のテーマは「住み慣れた平内町で、この我が家で、おひとりさまでも、認知症でも幸せな最期を迎える方法はあるのだろうか?」これに尽きる。 ふれあい出前講座を利用するために、介護福祉課提供の講座名「介護保険制度の仕組み・その周辺」とした。平内町包括支援センターの説明、地域資源との連携、利用の実態などを講演することになるのだろうかという方向性が見えてきた。
平内町の開業医が出席希望
 講師を引き受けてくれた保健師が講演内容を深く掘り下げるために平内町の地域医療に尽力して下さっているクリニック院長に地域医療の現状を知りたいと伺ったところ、院長は「町民がそのようなことに関心を持っていることは素晴らしい!自分がその場に出かけて交流・助言したい」と申し出があったとのことで、プライベートでもお世話になっているクリニックの院長に説明に伺う。「私は虹の会代表であること、今回の学習会は、平内町でおひとりさまでも認知症でも自宅で最期を迎えられるのかを知りたい。そのためには院長が関わっている平内町の医療の現状やおひとりさまの最後のために何が必要なのか知りたい」と。院長は「講師としては行きたくない。一人ひとりが何を思いどんな不安を抱えているのか聞き取り、助言したい。だから自分は講師ではなく助言者として出席したい。」と言われた。
介護福祉課(地域包括支援センター)との打ち合わせ・虹の会役員会
 包括支援センターからは「一部でも事前準備をしたいので、虹の会の役員から一定の質問を出してくれないか。」など、これまでのふれあい出前講座講師として経験のない流れになっている不安が伝わってきた。 令和4年1月7日、勤労青少年ホームで役員会、当日の役割分担など決める。こんな時、虹の会の良い面がはっきりする。それぞれ自分が負担なく引き受けられることを自発的に受け持ってくれることは会長として大変ありがたい。質問を予め吸い上げておくことは、賛成できないということになった。全体で2時間の前半1時間はクリニック院長で、後半1時間が地域包括支援センターと振り分け、院長への質問等が会場から出ないときは虹の会メンバーに振ることを決めておいた。
地域包括支援センターと最終打ち合わせ
 令和4年1月11日、最終打ち合わせのため役場へ出かけた。参加者人数は20名。進行は須藤が担当し、挨拶の中で2時間の流れを説明する。院長は午後の診療があるため1時から2時までの1時間とし、そのあとの1時間を地域包括支援センターから介護保険制度の仕組み、その周辺について平内町の現状をお話しいただき関連の質問に答えていただくことにした。資料は紙のパンフレットを用いることとなった。
学習会を終えて
 学習会の約半数が虹の会会員以外の一般参加者であり、このテーマに対する関心の高さが分かった。平内町でおひとりさまのまま、最後まで暮らせるのか?クリニック院長担当の前半は質問に対する助言の形で進めた。病気を抱えるようになる高齢者にとって救急搬送された場合、平内町の医院・町立病院との連係はどのようになっているのかなどの院長への質問・助言の中、高齢者在宅一人暮らし支援において介護保険制度では賄いきれない部分があり、地域での継続的な支援・ボランティア確保の難しさが浮き彫りとなった。 後半の包括支援センター講座ではおひとりさまに関わる介護保険制度の仕組み、周辺サービス、後見人制度など身近な問題をわかりやすく説明していただいた。現在は障害や介護認定されていなければ、介護保険制度に基づく諸支援は勿論受けられないが、これから先、超高齢社会を生きる私たちがこの平内町で自立して暮らしていくために、自己の健康維持管理は当然だが、生活しやすいきめ細な交通網の整備、利用しやすい宅配の普及、近隣の有償ボランティア組織づくりなど、諸々の環境を早急に整備していく必要があることに気づかされた学習会となった。



会員による東久留米市男女平等推進センターオンライン講座参加報告


① 12021年7月1日・7月8日<男女共同参画基礎講座>

ひとりひとりが幸せな社会をめざして~「自分ゴト」から「社会ゴト」へ!
  
講師 渋谷 典子:NPO法人参画プラネット代表理事・愛知大学非常勤講師
 
  
 
② 22022年2月19日・2月26日・3月5日<ジェンダー平等講座>

「ジェンダー平等、どんな社会?」
  
講師 中野洋恵:国立女性教育会館客員研究員、鳥生尚美:弁護士

感想
 
大変わかりやすい講座でした。基礎を復習することは大変大事なことだと認識いたしました。
 
講師の渋谷典子さんとの女縁から東久留米市男女平等推進センターともつながることができました。
 
政治に女性が関わることがいかに重要か実感しました。

 

~男女共同参画川柳コンテストの取組~

研究所 副理事長  三八地域男女共同参画ネットワーク 代表 慶長洋子 


 三八地域男女共同参画ネットワークでは、令和3年度、男女共同参画川柳コンテストを実施した。
 会員から、「例年の講演会・学習会とは違う事業をやりたい」「普段、男女共同参画に縁のない人も巻き込めるものをやりたい」という意見が出された。確かに、このコロナ禍では、人を集めたりすることは難しいし、今までのやり方では厳しい状況だった。そこで出てきたのが、男女共同参画川柳コンテストだ。今まで関わりのなかった人でも参加してくれるのではないだろうか?優秀作品を表彰・公表することによって、多くの住民に男女共同参画について考えてもらう機会となるのではないだろうかと考えた。賞は、最優秀賞1作品、優秀賞2作品、市町村賞7作品(7市町村があるので各市町村1作品)とし、入賞作品は各市町村の広報誌等に掲載して広報してもらうことになった。
 応募条件は、三八地域に在住・通勤・通学の中学生以上の方。氏名公表の際にはペンネームも可、一人3句までとした。 10月にチラシを2,000枚作成し、11月下旬に市町村担当課、会員団体・個人、大学、八戸ポータルミュージアムはっち、八戸市市民活動サポートセンター、スーパー等の商業施設に配布した。12月末までを川柳募集期間とし、令和4年1月に町村担当者・会員団体で審査、3月には公表。応募結果は26人、71作品で、7市町村中3市町村の八戸市16人、三戸町4人 五戸町6人であった。
 市町村の広報誌等へ掲載するということは、ただ面白いだけではいけない。きちんと男女共同参画のあるべき姿を謳ったものでなければならないし、応募のない町村もあり、市町村賞をどうするかなど、審査が難しかった。
 というわけで、今回の~男女共同参画川柳コンテスト~は、考えさせられることが多かった。



令和3年度三八地域男女共同参画ネットワーク事業
「男女共同参画を考える川柳コンテスト」 審査結果報告

■ 最優秀賞 1作品
  認め合う 性別よりも 輝く個性 (むーさん 八戸市・38 歳・男性)
■ 優秀賞 2作品 作品
   男女みな 個々の能力 活かせる世 (菖蒲さん 八戸市・77歳・男性)
  パパとママ 育児休暇も 半分こ (よっちゃんさん 八戸市・66歳・女性)
■ 市町村賞3作品
  割烹着 妻に似合うと おだてられ(うさちゃんさん 五戸町・75歳・女性)
  「オレやるよ」 子を抱き片手に フライパン(な子さん 三戸町・35歳・女性)
  人として 尊重しあう 世の中に(うさちゃんさん 五戸町・75際・女性)